木曽八景
近江八景になぞらえた木曽八景
1 | 御嶽の暮雪 | 信濃の境に聳ゆる高山にして高さ一萬五百尺餘。山上盛夏と雖も積雪消ゆることなし。頂上に御嶽神社あり。夏季登賽者多し。 しなのちやむかはぬ不二のおもかげをここにみたけの雪の夕ばえ |
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2 | 寝覚の夜雨 | 臨川寺の西、木曽川の谿流中にあり。青松欝蒼として茂り、林中に一小祠を祀る。木曽の奔流此に至り碧潭をなし岩に激し、石に砕けて、水聲鼕々殆んど語を 辨ずべからず。 七とせのあとおやおもふたれかまたねさめの夜の雨のよすがら |
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烏丸光榮 元禄2年8月3日(1689年9月16日)~延享5年3月14日(1748年4月11日) | たひ枕かり寝ものうき夜の夢のねさめにかほる松風の音 烏丸光榮 山里はねさめの床のさびしきにたえず音なふ瀧まくらかな 細川幽斉 |
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3 | 棧の朝霞 | 木曽川の懸崖絶壁に通じたるものにして、仰げば懸岩頭上に落ちんとし、伏して瞰下すれば碧湍飛んで玉を現はし、其奇いふべからず。 朝日かけにほへる峯はなほはれて谷よりかすむ木曽のかけはし |
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4 | 風越の晴嵐 | 上松の南東に屹立せる草山にして、欝蒼たる木曾森林の間より其山嶺を表はせる様行旅者の必ず杖を留むる所たり。 吹もまたあらしかよわきたへたへに雲はれのこる風越の山 |
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5 | 駒ケ岳の夕照 | 木曾山脈の主峯にして、海抜九千七百尺、全山花崗岩より成り。奇岩累々として谷多く、又多くの峯に分る。三十六峯八千渓の稱あり。 をしめ人いる日も山の名にしおふひまゆく駒のすぐる光を |
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6 | 徳音寺の晩鐘 | 木曽義仲の菩提所 |
寿永中木曽義仲の創建にかかり、臨済宗の巨刹たり。寺内に義仲の木像を蔵し、又其墓あり。 遠近はきくもさためぬ山風のさそふままなる入相の鐘 |
7 | 小野の瀑布 | 浮世絵中山道六十九次にも描かれた木曾の名滝 国道十九号から今も見ることができる。 |
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8 | 与川の秋月 | 与川地区の古典庵から眺める |
参考文献 |
中山道木曽路小さな旅 木曽観光連盟 |